「やってみたいことはあったけれど、結局一歩踏み出せなかった」──そんな思いが心に残っていませんか?
2020年にPresident Onlineが発表した「1万人に聞きました『50代にやればよかった12の後悔』」では、第9位に『やりたいことにチャレンジすればよかった』がランクインしています。
残念ながら加齢とともにできなくなっている事も少しづつ増えていきます。今回は、「やらなかったこと」をこれ以上増やさないために、50代からでも無理なく始められる“小さなチャレンジ”のヒントをお伝えします。
“やりたい”と“やってみた”の間にある見えない壁
「興味はあるけど、自信がない」「失敗したくない」「家族や職場の目が気になる」──チャレンジを阻む理由はたくさんあります。
でも実は、「うまくいったかどうか」よりも、「やってみたかどうか」のほうが、あとで自分の中に強く残るのです。
昔より「やらぬ後悔よりやる後悔」という言葉もあります。
チャレンジしてみた結果がどうであれ、「行動した記憶」は自己肯定感に確実につながっていきます。
挑戦は大きなことでなくていい「やってみる」がカギ
「チャレンジ」と聞くと、大きな転職・起業・海外移住のようなことを想像しがちですが、そうである必要はまったくありません。
本当に大事なのは、“自分の気になっていること”を少しだけでも動かしてみることです。
たとえば…
- 副業に興味がある → 副業についての情報収集をしてみる、クラウドワークスで1件応募してみる
- 音楽に興味がある → 近所の音楽教室の体験レッスンを予約する
- 旅がしたい → 行きたい場所を調べて、エア旅程表を作ってみる
- 資格に関心がある → YouTubeで講座について調べてみる、テキストだけ購入してみる
やるかやらないか、ではなく、「ちょっとだけやってみる」ことが、後悔を減らす鍵になります。
50代だからこそチャレンジする意味がある
50代は、ただ若い頃のように“がむしゃらに突き進む”時期ではないかもしれません。急激な方向転換(例えば、経験もないのに急に飲食店を出店など)は、下手をすると今まで築いてきた生活や蓄えを損なう可能性もあります。
でもその分、経験・判断力・人とのつながりを総動員し、無謀ではない「計画性のあるチャレンジ」ができる時期でもあります。
また、同世代の共感や応援を得やすいのも50代の強みです。
新しいことを始める姿そのものが、周囲の勇気になることだってあります。
やってみるための具体的なステップ
「始めたい気持ちはあるけど、どうやって一歩踏み出せば?」という方に向けて、実践しやすい流れを紹介します。
- 「やってみたいこと」を3つだけ書き出す
→ 本でも場所でも人でも何でもOK。「気になる」を言語化、紙でも付箋でもいいので自分の手で書くのがポイントです。 - 「最小単位で試す方法」を考える
→ 例:「副業したい」→「知人に相談」「情報収集」「登録だけしてみる」 - カレンダーに日付を入れる
→ 予定に入れないと“そのうちやる”のままで終わってしまう - 誰かに話してみる
→ 家族や友人、SNSで「これやってみようと思ってて」と口に出す
こうした「一歩の仕組み」を作ることで、自然と動き出せるようになります。また、やりたい事を意識することで、思わぬところから耳よりな情報が入ってくる可能性もあります。
やってよかった、たとえ途中でやめても
「結局、続かなかった」「成果が出なかった」という結果でも、それは後悔ではなく、“納得のつく失敗”になります。
やってみたからこそ、「自分には合わなかった」とわかる。
それも大切なチャレンジの一部です。
私も不動産投資を考えた時期があり、まずは関連する本を10冊読みました。読んだ結果、自分には不動産投資は合わないなと思い、物件を買うことなく少々知識が増えただけでした。
とはいえ、後で”あの時物件を買っておけば・・”と少しばかり後悔することはあっても、深刻に落ち込む羽目にはならなさそうです。また、知識はFPの試験対策に役立ちましたので、全く無駄なことにはなっていないと思います。
一度でも動いた自分を覚えていられることが、将来の心の支えになり、新たなチャレンジをしようと思った際は、とりかかりが軽くなります。
締め:人生の後悔は、やらなかったことばかり
50代の後悔の多くは、「選ばなかったこと」「やらなかったこと」「始めなかったこと」なのです。
何かを始めるのに、遅すぎるということはありません。
大きくなくていい、小さくても“やったことがある”という記憶を、今から少しずつ積み重ねていきましょう。
「そのうちやる」は、何もしなければ永遠に来ません。
一つの事をモノにするには10年かかるという話もありますが、50代から始めたとして10年たってもまだ60代。全く遅くはありません。
今日、思い立ったことを“ちょっと試してみる”だけでも、未来は変わり始めると思います。