「わかっていたけど、結局やらなかった」──それが、人生の後半で最も強く残る後悔かもしれません。
50代の後悔に関する調査では、「人生設計を立てておけばよかった」「モチベーションが湧かなかった」「やりたいことにチャレンジしなかった」など、“行動しなかった”ことへの悔いが多く語られています。
この連載では、50代の後悔ランキング上位のテーマに沿って、心や暮らしに向き合うヒントを届けてきました。
最終回では、これまでの後悔を振り返りながら、今からできる「小さな一歩」＝行動提案をまとめてお届けします。
これまでの後悔に共通する“動かなかった”という悔しさ
本シリーズで取り上げた後悔ランキングは以下の通りです。
- 1位：人生設計をしておくべきだった
- 2位：モチベーションがどうしても湧かなかった
- 4位：趣味や地域活動は「暇つぶし」にしかならなかった
- 6位：「ちょっと充電してから」と思考停止状態に
- 9位：やりたいことにチャレンジすればよかった
これらの多くは、「情報不足」や「能力不足」が原因ではなく、“行動を先延ばしにしたこと”への後悔です。
「考えていたけどやらなかった」「チャンスがあったのに動かなかった」──“動かなかった記憶”こそが、心に残る後悔なのです。
後悔ランキング9位「やりたいことにチャレンジすればよかった」から学ぶこと
多くの人が、やりたかったことを「今さら遅い」「失敗したら恥ずかしい」と理由をつけて諦めてきました。
実際には、副業・資格・留学・起業・旅・ボランティアなど、小さなことからでも“やってみた記憶”は後悔になりにくいと言われています。
「やればよかった」よりも、「やってみたけど違った」方が、ずっと心の整理がつく。
50代は、そんな“納得感”を取り戻すチャンスです。
後悔しない50代のために、今すぐできる5つのアクション
- 「気になっていることリスト」を10個書き出す
→ 本、行きたい場所、やってみたい副業、再会したい人…ジャンルを問わず自由に - 1つだけ「小さく試してみる」ことを決める
→ 例：1日体験講座、5分だけ日記、応募フォームを開いてみる - 「スケジュール帳に書く」ことで脳を“実行モード”に
→ 予定にしない限り、永遠に“いつかやること”で終わる - 「誰かに話す・シェアする」ことで現実になる
→ SNSや日記、友人に「こういうことやってみようと思ってる」と言うだけで行動に変化 - 3週間だけ続けてみる（21日ルール）
→ 人は3週間続けると、行動が習慣に変わり始める
チャレンジの先にあるもの：変化ではなく“納得感”
何かを始めたからといって、人生が劇的に変わるわけではないかもしれません。
でも、「自分はやってみた」という実感が、将来のあなたを支える強い心の土台になります。
成功や継続よりも、「動いた記憶」があるだけで十分なのです。
後悔は“過去”にありますが、行動は“今”しかできません。
あなたの今の一歩が、未来の自分の背中を押してくれるはずです。
「そのうちやる」は、思っている以上に遠い。
だからこそ、“今できることをひとつだけ”始めてみてはいかがでしょうか。
