FP1級試験に完全合格するには、実技試験の合格が必要です。実技試験はきんざいの面接かFP協会の筆記試験のいずれかの方法となりますが、私は比較的試験勉強対策がしやすいFP協会を選択しました。
ただ、FP協会で受験しても決して楽ではないです。学科試験ほどではないですが、問題集を何周も解いたりとそれなりに試験対策は取り、試験当日に臨みました。
会場では席に着くまでカオス
実技試験の会場は会議室多めのビルで、今まで使った巨大な会議施設(今まで一番資格試験で使った回数が多かったです。)やホテルの宴会場とは違い、規模は小さめだけど駅から近くて行きやすいビルだな、という印象でした。
30分ほど前には試験会場のビルに到着しましたが、おそらく巨大会議施設と違って時間をつぶすスペースはないだろうと予想し、あらかじめ調べておいた神社と隣接する公園に移動。そこでまずは神社にお参りした後、日陰のベンチに座りプロテインバーとお茶でちょっと小腹を満たしました。(FP1級実技は午後早い時間に集合です。)
周囲にもFP試験関係の方かなと思われる方が数名いらっしゃいましたが、公園は空いていました。9月初旬はまだ暑かったので、外で休憩を取る方は少数派だったのかなと思います。
集合時間の10分前にビルに入ると・・嘘のように人が溢れかえっている!エレベーターに乗るにも行列し、何台か見送りました。一瞬、集合時間に遅れるかも?と焦りました。
周囲をよく見ると明らかにFP受験生で、私の後ろもかなりの人数がエレベーター待ちをしています。それならまだ大丈夫だろう、と思いエレベーターをじっと待ちます。
ようやく目指すフロアに着いたら、目の前は人だらけで満員電車のような状況でした。壁際もエレベーターホールのスペースも人だらけ。おそらく集合時間前にはドアを閉めて入室させないルールのようです。
それなら、と先にトイレに入ってしまい、出たころには部屋のドアが開いたようでフロアはだいぶ人がはけていました。その代わりにトイレは大行列が・・!
大勢人が集まる場所では、人の行かない/やらない方をあえてずらして選ぶ方がスムーズに動ける気がしました。
さっさと行っておいて良かった・・と思いつつ自分の席を探し、集合時間ギリギリに着席。今回は、会議室机の右側に男性が座っていました。もちろん靴は履いています。ペットボトルのお茶の色も、試験が始まってからの電卓のタップ音もノーマル。
FP協会の実技試験は合格率も高いせいか、”試験の猛者”はいなかったようです。
試験問題を見てビックリ
FP協会の実技試験は比較的難易度が低いと言われ、過去問何度かやっておけば受かるよ、といったアドバイスもありました。
実際、試験対策の折に数年前分の過去問を解きましたが、苦手な問題はあっても合格ラインを下回る事はなかったです。それなりに時間をかけて対策もしたし、大丈夫かな、と思っていました。
試験問題を見て・・あれ?なんか難易度上がっていませんか・・?今までの対策で見た事のない問題がいくつかありました。
それでも何とか一通り解いてみると、120分の試験時間のうち40分ほどはまだ残っています。ただ初見の問題もあるし、正解しているのやら不安いっぱい。また基本に立ち返り”(問題文を)よく読む!”、”(回答を)きちんと見返す!”と心に言い聞かせました。
FP協会の実技試験はヒントとなる記載もありますので、漏らさないようにじっくり読んで解いたら、初見の問題でも正解となっている物はありました。
論述問題は読みは当たった
論述問題は問題集に掲載されていた9問ほどを順に解いていました。直前になり、どこが出るかな・・とヤマもかけました。2024年は新NISAが始まった年で、FP試験でも、2023年度中から新NISAに関連する問題は出ていました。
さすがに論述で新NISA制度そのものを書かせる問題は無いなと思い、そこから派生して”金融商品の取引に関連する範囲では”と予想しました。
そうしますと、金融商品取引法や適合性の法則、消費者契約法あたりかなと予想したところビンゴでした。2024年は「消費者契約法」でした!
まずは問題用紙の余白の多い箇所に縦3本、横4本線を引いて”ざっくり原稿用紙”を作り、さらに外れた余白にキーワードを書き出した後に、縦線の左に句読点を入れて5文字(1行で5文字×3本で15文字)、横線の上に5行(5行×4本で20行)下書きをしました。(15文字×20行で300文字です。)
一通り問題を解いた後で下書きの見直しをし、文言の追加や修正をした後、解答用紙に清書しました。
FP協会の1級実技試験の狙いに気づく
おそらくFP1級実技試験の狙いはこういった世の中のトレンドや法改正をきちんと把握することなのかな、との気づきもありました。FP試験関係は法改正が多いですし。
同時にそこが最大の反省点でもあります。過去問ばかり注目しすぎました。
論述問題にも法改正を記載することを求められましたが、そこの対策が甘く、ざっくりとそれらしい事は書きましたが若干ごまかし半分でした。書くべきポイントはいくつか抑えたので配点の半分程度は間違いなく得点できたとは思いますが、どこまでプラスアルファで稼げたかは微妙です。
他の問題でもうろ覚えの箇所が出て、うわ、見たはずだけど記憶が・・という問題がありました。1月の学科を合格し、9月の実技試験だったため、法令などの変わり目が多い4月をまたいでいたにもかかわらず、対策が甘めでした。
過去問を何度も解くのは必要でしたが、自分で新しい情報を調べに行くのも試験対策の重要ポイントでした・・!
そんな事に気づいたのは試験中。とにかく今残っている知識と集中力で試験終了までの時間は見直しと検算を続けました。
年金などの数字も大事ですが、FP界隈で大きく変わった制度(2024年の場合は新NISA)やその周辺の法律なども要チェックです。これからも、例えば年金制度(基礎年金や第三号どうなる?)、医療保険制度、相続関連、不動産関連、それに所得税の扶養控除の話など・・絶え間なくあちこち変化していきます。
ようやくFP1級試験は全て終了しました。振り返りともう一度勉強し直すならこうしたいなぁという思いを引き続きご案内いたします。