定年前後のマネープラン

ボーナス、50代独身会社員が使うべき“攻めと守り”の資金戦略

最近はニュースで夏のボーナスの話題も出てきました。50代ともなると、ボーナスを貰える残りの回数も見えてきます。前回は50代独身会社員のキャリア転換について「攻め」と「守り」のポイントからご紹介しましたが、、今回の記事では、ボーナスをどう活かすか、「攻め」と「守り」の両面から考えていきます。

2025年夏ボーナス、50代はどれくらい受け取れる?

doda発表の資料によれば、50代前半(50〜54歳)の年間ボーナス支給額は約123.7万円、後半(55〜59歳)では約126.7万円とのことで、50代の月額ベース平均は2.6か月とのことです。夏・冬で半分ずつと仮定すると、夏のボーナスはおよそ60万円前後が目安です。

もちろん、業種や企業規模によって大きな差がありますが、なかなかまとまったお金ですね。
参考:dodaボーナス平均支給額の実態調査【最新版】(冬・夏、年代別、職種別の賞与)

ボーナスは定年前の大きなチャンス

50代後半になると役職定年なその影響で月額給与の減額があり、それに合わせてボーナスが減少する可能性があります。

だからこそ、今のうちに受け取れるボーナスは、資産形成のための貴重な収入源です。その一方で、体力の残っている今のうちに行きたい場所へ旅行に行ける資金となるなど、ボーナスは「使い方次第で未来を変えるお金」です。

大まかに、経験にお金を使う「攻め」の活用、また将来に備えた資産形成の「守り」の活用で考えたいと思います。

攻めのボーナス活用──経験にお金を使う

攻めの使い方とは、未来にリターンをもたらす「経験・行動・学び」への投資です。独身者は、例えば子供の教育費などは考えなくて良いので、その分自分の経験に費用を捻出できるメリットがあります。

  • 行きたい場所への旅行(新たな視点や気づきの源)
  • 欲しかったアイテムの購入(生活の質を上げる)
  • 資格取得や学び直し(キャリア価値の向上)
  • 副業、将来に向けた活動の設備投資(ビジネスへの投資)

こちらも”何となく”使ってしまうといつの間にか賞与が底をつきてしまいますので、何にいくらくらい使うのかは、計画をした方が良さそうです。

守りのボーナス活用──安心を積み上げる

一方で「守り」は、老後や突発的な支出に備えた安全資金や老後資金のための投資の元手になります。特に独身者は老後資金は多めに確保する必要がありそうです。すでに投資や貯蓄でカバーしていても、予備費の強化や将来への見直しに役立てることができます。

  • 生活防衛資金の増強(主に貯蓄)
  • 定年前後の収入減や老後資金に備えた運用(NISA、iDeCoの原資)
  • 住宅ローンや車のローンの繰上返済

もちろん守りは重要ですが、すべてこちらに配分してしまうと味気ないものです。やはり、どの程度貯蓄や運用、また繰り上げ返済の原資とするか配分することをお勧めします。

配分バランスの考え方

一例としては攻めに30%、守りに70%(うち30%は生活防衛資金、40%を投資や繰り上げ返済のイメージ)といった配分もあるかと思いますが、50代にもなると生活防衛資金はある程度準備できていて、積み増しは不要な方がいるかもしれないです。

その場合、生活防衛資用の30%を攻めと守りに15%ずつ配分して、攻めに45%、守りに55%という考えもあります。

配分にはこれといったセオリーはありませんので、個人の貯蓄状況などで柔軟に決めて良いと思います。大事なのは何となく使ってしまわず、ある程度の計画、配分をすることです。

私の場合、「守り」の生活防衛資金は既に準備があり、月々の給与で積立制度(NISA・iDeCo)はすでに自動引き落としにしているため、普段はその残りでつましく暮らしております。そのためボーナスは「攻め」重視で「攻め70%・守り30%」くらいで配分しています。

ボーナスそのものが減った際には、「守り」の金額をできるだけ維持しようと思いますので攻めと守りの割合がおそらく「60%・40%」などに変化していくのでは、と思います。

また、まずは「守り」を先取り貯蓄のように分けた残りを「攻め」に回します。「攻め」の分も、何となく使って無くなってしまうのを避けるため、「欲しい物リスト」や「行きたい場所リスト」を整理してから、ざっくりとした予算を立てるようにしています。

“使えるうちに使う”という選択肢

「老後のために全額貯金」は一見堅実に見えますが、健康や自由がある今しかできないこともあります。貯蓄ばかりでは機会損失になってしまいます。例えば体力を使うような場所への旅行です。

山形県に「山寺」という1000段以上の石段がある景色が素晴らしいお寺がありますが、登れる体力があるうちに行こうと、今年中で旅行計画しております。

また年老いた親を旅行に連れて行こうと思っても、先送りにすると外出がままならなくなってしまう恐れがあるので、行けるうちになるべく行って親孝行しておこうと思っています。

年齢とともに“お金の価値”は変化します。50代は、使えるうちに使う、楽しめるうちに楽しむという視点も大切です。

まとめ:自分にとって最適な使い方を見つけよう

仕事を頑張って手に入れたボーナスの使い道は、未来を変えるチャンスです。収入のピークが見えてくる50代だからこそ、「攻め」と「守り」の両面を意識して、有意義なお金の使い方を考えていきましょう。

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