FP1級合格への道③|FP1級の受験資格とは?実務経験の落とし穴
FP1級受験資格を誤解していた私の失敗談
前回ご紹介しましたように、FP2級まで比較的順調に合格できた私は、正直なところ完全に油断していました。
「FP1級に進むには、AFP→CFP→FP1級実技試験という長い道のりが必要」――そう思い込み、次の一歩を踏み出す前から気持ちが重くなっていました。
CFPは6科目もあるし、試験は年2回。一気に6科目受かるのは大変そうなので、分割して受けたら最短1年はかかりそう。
さらにFP協会への入会金や資格維持の研修費用(自分の中では“課金”と呼んでいました)も必要。
「これは時間もお金もかかりそうだな……」と、自然と足が止まっていました。
ところが、改めてFP1級(学科)の受験資格を調べたら、大きな勘違いに気づきます。
実は、私のこれまでの職歴がFP業務の実務経験として認められる可能性があったのです。
これに気づいたところから、私の「FP1級沼」は静かに始まりました。
FP1級の受験資格とは?まず押さえる基本条件
FP1級(学科)受験資格の公式ルール
FP1級の受験資格は、主に次のいずれかに該当する必要があります。
- FP2級に合格し、かつFP業務の実務経験が1年以上ある
- FP業務の実務経験が5年以上ある
- 厚労省認定の金融渉外技能審査2級合格+実務経験1年以上
私は「FP業務=FPとしての相談業務」だと勝手に思い込んでいました。
しかし実際には、FP業務の範囲はもっと広いのです。
きんざいが示す「FP業務」の具体例
きんざいのガイドラインでは、次のような業務もFP業務に含まれます。
- 銀行・証券・保険・クレジット会社などでの勤務
- 社労士・行政書士など士業として資産関連の相談業務に従事
- 会計事務所・不動産会社・投資顧問会社での勤務
- 官公庁や民間企業の人事・総務・経理・財務部門での担当経験
私の場合、
- 社労士事務所での実務経験
- 日系保険会社での勤務(所属は人事部でした)
- 外資系IT企業での人事担当としての長年の職歴
これらが積み重なり、約20年。FP2級合格+1年以上の実務経験という条件をすでに満たしていました。
「え、もう学科の受験資格あったの?」
この事実を知った瞬間、気持ちは一気に前向きになります。
実務経験がない場合のFP1級ルートとは?
AFP→CFP→FP1級実技という王道ルート
冒頭に書きましたように、実務経験が全くない場合でもFP1級を目指す道はあります。
それがAFP→CFP→FP1級実技というルートです。
流れは次のとおりです。
- FP2級に合格
- AFP認定研修を修了(オンライン可)+FP協会に入会
- CFP6科目に合格(年2回試験/分割受験OK)
- FP1級実技試験を受験
CFPの6科目は以下の分野で構成されています。
- 金融資産運用設計
- 不動産運用設計
- ライフ・リタイアメントプランニング
- リスクと保険
- タックスプランニング
- 相続・事業承継設計
このルートのメリットは、FPとしての専門性と国際的な信頼性が高まる点です。
ただし、AFP・CFPは
- FP協会への入会金
- 継続教育の受講費用
- 資格維持のための更新コスト
といった継続的な“課金”と資格維持のための継続教育が必要となります。
FP1級とAFP・CFPの違いを整理する
国家資格と民間資格の違い
FP資格には、大きく分けて次の2系統があります。
- FP技能士(国家資格):きんざい・FP協会※が実施 ※FP1級学科を除く
- AFP/CFP(民間資格):日本FP協会が認定
一般的なイメージとしては、以下のようなレベル感です。
- FP2級 ≒ AFP
- FP1級学科 ≒ CFP
ただしFP1級は、学科試験(またはCFP6科目合格)+実技試験という構成になっています。

上記はFP技能士とAFP/CFPの比較表となります。
表が見づらい方はリンクよりご参照ください。
私がFP1級学科を選んだ理由
AFPやCFPには確かに魅力があります。
それでも私がFP1級学科試験を選んだ理由は、次の3点でした。
- 「FP1級」という分かりやすい国家資格の肩書き
- 資格維持に継続的な費用がかからない
- 自分の実務経験を活かせるルートだった
「受験資格があるし、折角なら、一番グレードの高い級に挑戦してみるか」――そんな軽い気持ちで、私は方向転換を決めました。
しかし、この判断こそがFP1級“泥沼”の入口だったのです。
軽い気持ちが招いた”FP1級沼”の入口
本当の意味で「FP1級は別物だ」と理解したのは、本屋に行ってFP1級学科のテキストを探した時です。
FP3級、FP2級は沢山の種類が売っているのにFP1級が全く売っていないのに驚愕しました。
「……これは、今までと全然違う」
教材選びでつまづいたことは次回で詳細をお伝えしますが、私は自分が深い泥沼に足を踏み入れてしまったのでは?と気づきました。
まとめ(+おすすめアクション)
FP1級の受験資格は、一見すると複雑ですが、正しく調べれば意外と該当している人も多いのが実情です。
- FP業務の実務経験は想像以上に幅広い
- AFP・CFPを経由しなくてもFP1級を目指せる場合がある
- ただし、FP1級の難易度は別次元
「受験資格がある」と「合格できる」は、まったく別の話。
このギャップこそが、FP1級沼の正体だと感じています。
おすすめアクション:
FP1級を考えている方は、まず「自分の実務経験が該当するか」を、きんざい・FP協会の公式情報で必ず確認してみてください。
それが、正しいスタートラインになります。
この記事は個人の経験に基づく内容です
※本記事の内容は筆者個人のFP学習経験に基づいており、最適な勉強法や教材は人により異なります。
最新の試験制度や出題範囲、受験資格の詳細は必ず公式情報を確認してください。
この記事を書いた人
FPとうか
ファイナンシャルプランナー1級/社会保険労務士試験合格者。
50代シングル会社員向けに、老後資金・働き方・学び直しなど
「これからの人生を整える情報」を発信しています。


