FP1級合格への道⑯|FP1級実技は筆記か面接か?選び方と対策
FP1級学科試験という最大の山場を越えても、まだゴールではありません。完全合格に必要なのが「実技試験」です。
前回は学科を勉強し直すとしたら、どのような教材を使うのか考えましましたが、今回は実技についてご案内します。
まず、FP1級実技試験には大きく2つのルートがあります。
- FP協会の筆記試験
- きんざいの面接試験
私は対策のしやすさからFP協会の筆記試験を選びましたが、「もし今、もう一度受け直すならどう選ぶか?」という視点で改めて整理してみました。
この記事では、筆記と面接の違い、試験時期と戦略的な選び方、それぞれの対策法、FPキャンプの活用、合格後の可能性まで、実体験ベースで解説します。
FP1級実技試験の選択肢とは
FP1級実技試験は、以下のどちらか一方に合格すれば完全合格となります。
FP協会の筆記試験
- 実施回数:年1回(9月)
- 受験料:20,000円
- 試験形式:筆記(120分)
- 試験範囲:ライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継の6分野
- 特徴:比較的独学で対策しやすいが、ここ2年で難易度が上がり、合格率が下がっている
(2025年は約75%)
きんざいの面接試験
- 実施回数:年3回(2月・6月・9‐10月)
- 受験料:28,000円
- 試験形式:面接(設例2問)
- 試験範囲:不動産、相続・事業承継の2分野
- 特徴:対策の再現性がやや低い、ここ2年の合格率は横ばい(2025年は平均約85%)
どちらも難易度そのものは学科より低いですが、「対策しやすさ」はFP協会筆記でした。
最近はFPキャンプにきんざい面接の対応講座が出来たため、そちらを活用して、迷わず対策が取れます。
FP1級実技の選び方戦略
実技試験は、学科の合格時期と仕事・生活状況によって戦略が変わります。
学科合格時期別、早い実技ルート
学科の合格時期により、以下のような時期で実技試験が受けられます。
- 1月学科合格(3月発表):6月面接 or 9月筆記(※私はこのパターンで9月筆記を選択)
- 5月学科合格(7月発表):9月筆記 or 9‐10月面接
- 9月学科合格(11月発表):翌2月面接、翌6月面接
もしも9月の試験で学科を合格したら、さすがに約1年後のFP協会筆記はかなり先ですし、
学科合格の有効期限※も意識して、面接を選んでいたと思います。
※学科合格の有効期限:合格した試験日の「翌々年度末(3月末)」まで有効
選び方の基本原則
- 短期決戦したい: 面接
- 学科知識を活かしたい: 筆記
- 面接は緊張するので苦手: 筆記
- FPとして発信・実務を視野: 面接も検討価値あり
両方同時に対策を取るのは、費用もかかりますし、時間の無い社会人には
あまりお勧めしません。
まずはどちらか一方に集中するのが戦略的です。
(ちなみに、サバンナ八木さんは9月筆記、9‐10月面接の両方を受けて合格していました。
本当に頭が下がります・・!)
筆記試験(FP協会)の対策法
筆記試験は対策の再現性が高く、独学でも対策しやすいのが最大の強みです。
ただ、試験範囲は今までの6科目全てが対象となります。
使用教材と対策構成
- FPK研修センター「緑本(精選過去問題集)」
- FP1級学科の問題集(応用編、計算問題)
- FP1級ドットコム(一問一答)
- FPジャーナル(法改正・制度特集)
学習方法の軸
問題管理法
学科でもおなじみの方法です。問題集を解き、正解/不正解を
以下のように記録し、5周ほど問題集を解く方法です。
- 〇:正解で内容も理解済
- △:正解だが内容が理解不足
- ×:不正解
△・×を翌日復習するサイクルを回します。
スキマ時間学習
- 通勤中:FP1級ドットコム
- 自宅:緑本+学科(応用編)計算問題を復習
学科教材をそのまま活用できる点も、筆記の大きなメリットです。
FP1級実技(筆記)論述対策
論述対策は回答パターンを作れば、それなりの文章が書けると思います。
論述トレーニング手順
- 問題集の模範解答を丸写し(300文字感覚習得)
- キーワードを抽出
- 設問キーワードと統合
- 再構成して文章化
300文字構成テンプレ
「300文字」をいちいち数えなくて済むよう
以下のような”ざっくり原稿用紙”で
書く練習をしました
- 縦3本 × 横4本の線を紙に引く
- 縦線の左に句読点を入れた5文字
- 横線の上に5行
上記のように書いて「15文字 × 20行 = 300文字」です。
数えなくても構成できるので、時間短縮になります。
ただし、本番では解答用紙に清書する時間が必要になります。
法改正と論述試験の関係性
論述試験は過去問の繰り返しが出題されることもありますが、
法改正やFP業務と連動した情報が問題となることもあります。
直近6ヶ月くらいの「FPジャーナル」(FP協会の会報誌)を
メルカリなどで入手して、FP協会が注目している記事をチェックしましょう。
対策で押さえるキーワード
過去問で出ている、個人情報保護法や税理士法などは押さえたうえで、
さらに法改正されたもの、例えば以下のような項目に関連する物です。
- 直近の法改正や制度改正
- 消費者保護
- 顧客利益優先
- 金融商品販売規制
実務視点の学習法
報道でも、以下のような事象に敏感になっておくことも大事です。
- 法改正ニュース
- 金融庁処分事例
- 販売トラブル事例
「何を目的に法改正されたのか?」「FPとして何を問われるか?」を
考える癖をつけ、キーワードを押さえると、論述にも強くなります。
私の場合は、その年の1月に新NISAが始まった時の実技試験だったため、
「金融商品販売」や「顧客保護」に関連する出題はされそうな気はしていました。
ただ、1月試験で学科合格後の9月実技のため、4月頃の法改正への
理解が浅かった反省をしています。
もしも受けなおすなら「法改正・FPトピックキーワード帳」を準備して
臨もうと思っています。
きんざい(面接)対策はFPキャンプで
きんざい(面接)の試験範囲は「不動産、相続・事業承継」で筆記より狭いものの、
面接はどのように行われるのか、情報が少なかったです。
教材はきんざいが発行する「過去問・対策問題集(通称:精選問題集)」※通称「赤本」のみで、そちらの反復学習が唯一の対策法として知られていました。
しかし今は強い味方、FPキャンプで「FP1級きんざい合格コース」がリリースされています。
費用は申込日~実技試験の日まで有効で、FPキャンプ生は19,800円。
FP1級実技から初めて受講の方は39,800円です。
講座には以下のようなコンテンツが含まれています。
- テーマ別解説講義(インプット用)
- 面接対策講義(アウトプット用)
- 直前対策コンテンツ
- 受講生限定コミュニティ
私の受験当時にの講座があれば・・準備期間が短くても
面接選択が現実的だったと感じます。
おそらく、時間を買う意味で迷わず申し込んでいました。
また、F1C(FP1級クラブ)などの情報共有環境は、
孤独になりがちな受験生活の精神的支えになります。
FP1級合格がもたらす価値
FP1級は自分自身の生活に役立つ事を超え、収入につながります。
信頼性・発信力・専門性・人に役立つ実感・キャリアの広がりをもたらします。
特に「ご自身の仕事・経験×FP1級」は貴重なキャリアの掛け算になります。
金融経済教育推進機構(J-FLEC)など、中立的アドバイザーによる金融教育を推進するという流れもあり、FP1級の社会的価値は今後さらに高まります。
私自身も、この資格取得が「情報発信を始める原点」になりました。
まとめ(+おすすめアクション)
FP1級実技試験は、
- 筆記=構造化・安定型(ただし難易度上昇中)
- 面接=短期決戦・実務型(難易度比較的安定)
という性質があります。
重要なのは難易度ではなく、自分の生活・仕事・性格に合う戦略選択です。
完全合格まであと1歩。あとひと頑張りです!
おすすめアクションの一言
学科合格をしたら、すぐに「筆記か面接か」を決めて、迷いを断ち切る。
この記事は個人の経験に基づく内容です
※本記事の内容は筆者個人のFP学習経験に基づいており、最適な勉強法や教材は人により異なります。最新の試験制度や出題範囲は必ず公式情報を確認してください。
この記事を書いた人
FPとうか
ファイナンシャルプランナー1級/社会保険労務士試験合格者。
50代シングル会社員向けに、老後資金・働き方・学び直しなど「これからの人生を整える情報」を発信しています。


