FPとうか|1級FP技能士・社労士試験合格
主に50代シングル会社員の定年前後の“気になる不安”に寄り添い、
年金・暮らし・働き方・終活まで制度に基づき解説しています。
実務経験と資格に基づく、わかりやすい情報発信を心がけています。

シングルの定年前後は、ひとりだからこそ迷いやすいもの。
「シングル60ガイド」は、定年前後によくある疑問について、
100の質問と回答で整理したQ&Aシリーズです。
「正解を決める」のではなく、「自分で判断するための考え方」を大切に、
FPとうかの視点でわかりやすくまとめています。

【今回の質問:シングル60ガイド|q011】
定年後収入が減ったら?カバーする制度はある?

【結論ひとこと】
収入が減った場合でも、ハローワークの給付などで一定期間カバーできる可能性があります。

マナリス

定年後って収入が減るよね…。その分って何かで補えるの?

とうぴよ

退職後に仕事を探す場合や定年前より収入が下がった時は、ハローワークの制度をチェックしてみるのがポイントだよ。

マナリス

そうなんだ。知らないと損しそう。

とうぴよ

そう。制度はだいたい自動じゃないから、自分で調べて動くことが大事だよ。

前回との違い:今回は「完全退職後の給付」を整理

前回ご紹介した高年齢雇用継続給付は、

  • 60歳以降も同じ会社などで働き続ける
  • 失業給付を貰わずに、別の会社に転職した
  • 給与が一定以上下がった場合

に対象となる制度でした。

一方で今回は、

  • いったん退職する
  • その後、仕事を探す

というケースが対象です。

この場合は、主にハローワークの給付制度が関係してきます。

退職後に使える主な給付制度

① 失業給付

退職後、「働く意思と能力のある方」が
求職活動を行いつつ失業給付※を受けることができます。
※正しい呼び名は求職者給付のうち基本手当

生活費の一部を補う役割があり、
「次の仕事を探す期間」を支える制度です。

失業給付で失敗しない3つのポイント|FPとうか アイキャッチ
定年退職者が失業給付で失敗しないために|50代が知っておきたい3つの注意ポイント定年後に失業給付(基本手当)を受ける際の注意点を解説。受給期間、働く意思の伝え方、65歳前後で変わる仕組みをわかりやすく整理します。...

参考:離職されたみなさまへ(厚生労働省)

② 再就職手当

失業給付の受給資格がある状態で、
早めに再就職した場合に支給されます。

ポイントは、

  • 失業給付をすべて受け取る前に再就職すること
  • 残り日数に応じてまとめて支給されること

つまり、早く再就職できた人ほどメリットが出やすい制度です。

参考:再就職手当のご案内(厚生労働省)

参考サイト:Keisan
生活の計算→お金の計算→「失業給付の計算」「再就職手当金の計算」など
※あくまでも参考値で参照してください。

③ 就業促進定着手当

再就職したあと、前職より給与が大きく下がった場合に
対象となる可能性があります。

②の再就職手当金を貰い、一定期間働いたあと、
給与差額の一部が支給される仕組みです。

  • 早期に再就職はできたが収入が減った

というケースで、収入の落ち込みを補う役割があります。

参考:就業促進定着手当(厚生労働省)

参考①:定年翌年の税金・保険料はすぐには下がらない

定年後に注意したいのが、

  • 住民税
  • 国民健康保険料
  • 介護保険料

です。

これらは前年の所得をもとに計算されるため、
退職した直後の年は収入に対し負担が重くなりそうです。

なお、失業給付などハローワークからの給付は、
税金や国民健康保険料を計算する際、
所得に含まれません。

参考②:年金生活者向けの給付もあるが対象は限定的

年金を受給開始した後、「年金やその他の収入が
一定以下」の場合、年金生活者支援給付金の対象
となることがあります。

その「一定以下の目安」ですが、

  • 年金収入などが年90万円程度未満

といった条件があり、自分から申請が必要です。

会社員として長年働いてきた方は、
厚生年金などもあり年収90万円(7.5万円/月)は超えそうですので
該当しない方の方が多そうです。

参考:年金生活者支援給付金制度(厚生労働省)

50代シングル会社員向けのポイント

シングルの場合、収入減少の影響を一人で受けるため、

  • どのタイミングで収入が変わるか
  • どの制度が使えるか

を整理しておくことが重要です。

定年後働くかどうかも決めていない場合は、
いくつかの仮プランで考えてみるのも良さそうです。

  • 退職後、失業給付の手続きをしようと考えていますか?
  • 再就職のタイミングと収入の変化をどう見込みますか?

また、制度は自動的に案内されるとは限りません。
自分から情報を取りに行き、申請する姿勢が大切です。

よくある誤解・注意点

誤解①:収入が減れば自動で補助が出る

実際には申請しないと受けられない制度が多いです。
まずは情報を取りに行くことが大事です。

誤解②:役所がすべて教えてくれる

制度によっては自分で調べて動く必要があります。

今回のような収入減に対する給付金や、
役所からの補助金(例えばリフォームなどに関係したもの)など
地域によって異なります。

役所の発信している様々な情報を、SNSやHPなどで
キャッチできるようにすることが大事です。

※この記事では制度の細かい例外までは扱いません。
判断の軸をつかむことを目的としています。

まとめ

【今回のポイント】
収入が減った場合でも、ハローワークの給付などで一定期間カバーできる可能性があります。

定年後の収入減少は避けにくいものですが、

  • 失業給付
  • 再就職手当
  • 就業促進定着手当

などを知っておくことで、負担を和らげることができます。

まずは

  • 自分が対象になる制度があるか確認する
  • ハローワークの場所、必要な書類などを把握する

この2点から始めてみてください。

👉 次に読むQ&A: q012 厚生年金基金に入っていたかも?どう調べればいい?


この記事を書いた人
FPとうか
1級FP技能士/社会保険労務士試験合格者。
50代シングル会社員向けに、老後資金・働き方・学び直しなど、
「これからの人生を整えるための情報」を発信しています。

●定年前後に知っておきたい「5つのポイント」はこちら


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