FPとうか|1級FP技能士・社労士試験合格
主に50代シングル会社員の定年前後の“気になる不安”に寄り添い、
年金・暮らし・働き方・終活まで制度に基づき解説しています。
実務経験と資格に基づく、わかりやすい情報発信を心がけています。

シングルの定年前後は、ひとりだからこそ迷いやすいもの。
「シングル60ガイド」は、定年前後によくある疑問について、
100の質問と回答で整理したQ&Aシリーズです。
「正解を決める」のではなく、「自分で判断するための考え方」を大切に、
FPとうかの視点でわかりやすくまとめています。

【今回の質問:シングル60ガイド|q014】
退職金の受け取り方、一時金と年金どちらを選ぶ?

【結論ひとこと】
一時金は退職所得控除で税負担が軽くなるケースが多く、年金は安定収入として使えます。基本は「税金が安くなる貰い方」です。

マナリス

退職金って、一度にもらうのと年金でもらうの、どっちがいいんだろう?

とうぴよ

よくある悩みだね。一時金は税金が軽くなりやすいし、年金は毎月の収入として使えるよ。

マナリス

どっちが得って決まってるわけじゃないの?

とうぴよ

生活設計や税金の状況によって変わるんだ。判断のポイントを整理してみよう。

退職金の受け取り方は主に2つ

前回、退職金は主に4種類あるとご案内しましたが
その受け取り方には、大きく分けて次の2つがあります。

  • 一時金としてまとめて受け取る
  • 年金形式で分割して受け取る

企業によっては、一時金だけかもしれず、
この2つを組み合わせて貰える制度かもしれません。

どちらにもメリット・注意点があるため、
まずは特徴を整理することが大切です。

一時金で受け取る場合の特徴

メリット

  • 退職所得控除が使える
  • 税負担が比較的軽くなりやすい
  • まとまった資金として使える

退職金には退職所得控除という税制優遇があります。
そのため、長く勤めた場合は税負担がかなり軽くなることもあります。

退職日時点の勤続年数を元に、自分の退職所得控除を把握することが大事です。

退職所得控除、さらに一時金の所得税の計算については
次回詳しくご案内いたします。

注意点

  • まとまった資金を自分で管理する必要がある
  • 使い方によっては早く減る可能性がある

一度に受け取る分、資金管理は自分で行うことになります。

年金形式で受け取る場合の特徴

メリット

  • 毎月の収入として使える
  • 資金を計画的に受け取れる

年金で受け取る場合、一定期間にわたり定期的に受け取ります。

老後の生活費の柱の一つとして考えやすいのが特徴です。

注意点

  • 雑所得として課税される場合がある
  • 税や社会保険料負担が増えるケースもある

退職金を年金形式で受け取る場合、
税金の扱いが一時金と異なります。

年齢とその年の収入をベースとした公的年金等控除がありますが
それを超えると”雑所得”という区分で所得税の対象になります。

公的年金等控除は、65歳以上/未満で金額に違いがあり
同じ年金額でも、年齢で税金の額が変わり、手取りが異なります。

参考:所得金額の計算方法(日本年金機構)

50代シングル会社員向けの視点

シングルの場合、退職金は老後資金の大きな柱になります。
出来る限り手取りを多くするため、税金や社会保険を意識して
判断することが大切です。

基本は一時金の退職金控除を確認し、できるだけ税金がかからないよう
計算することです。

その一方で、”退職金を何に使うか”の確認も重要です。

  • 老後の生活費としたい
  • 一時金は運用に充てたい
  • 確実に入金される年金収入の方が安心
  • 早いうちに住宅ローンを完全に返済したい
  • 退職金を生活費として毎月使う予定はありますか?
  • まとまった資金が必要な予定はありますか?

生活設計と税金の両方を考えながら判断することがポイントです。

よくある誤解・注意点

誤解①:一時金でもらう方が必ず得

勤続年数が長いほど税金面では有利になりますが、
一時金の額が多くて、退職所得控除額を大幅に超えた時は
所得税や住民税の控除も発生します。

その場合は、退職所得控除額を超えた分は
年金で受け取るよう選択するのも一つの手段です。

税金だけではなく、”退職金をどう使うか”によっても
判断は変わります。

誤解②:年金でもらう方が安心

一度に大金が入り、うっかり使ってしまう恐れがある場合、
年金で受け取れれば、安心感があるのは確かです。

他の年金と合わせた収入が現役世代並みに高いと、
税金や社会保険料、さらに医療費や介護保険の自己負担が増すなど、
トータルで手取りが少なくなる場合もあります。

※この記事では制度の細かい例外までは扱いません。
判断の軸をつかむことを目的としています。

まとめ

【今回のポイント】
一時金は退職所得控除で税負担が軽くなるケースが多く、年金は安定収入として使えます。

退職金の受け取り方には、それぞれ特徴があります。

まずは

  • 税金の違い
  • 生活費とのバランス
  • 資金の使い道

を整理してみましょう。

👉 次に読むQ&A: q015 退職金控除はいくら?仕組みと使い方を整理する


この記事を書いた人
FPとうか
1級FP技能士/社会保険労務士試験合格者。
50代シングル会社員向けに、老後資金・働き方・学び直しなど、
「これからの人生を整えるための情報」を発信しています。

●定年前後に知っておきたい「5つのポイント」はこちら


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